“Study as if you were going to live forever; live as if you were going to die tomorrow.”
Maria Mitchell
「永遠に生きるかのように勉強せよ。明日死ぬかのように生きよ。」
マリア・ミッチェル
19世紀に男女平等を推進し、奴隷制度廃止を訴えた米国初の女性天文学者、天文学教授。 ミッチェル彗星(C/1847 T1I)の発見者。


良き書物を読むことは、過去の
最も優れた方々との会話である。
デカルト(René Descartes)
The reading of all good books is like a conversation with the finest minds of past centuries.
Do not go where the path may lead, go instead where there is no path and leave a trail.
今ある道を進むより、道なきところに足跡を残せ 【三浦達也@警視庁】
Ralph Waldo Emerson
| カスガ「不滅の遊戯」『SFマガジン』2025年12月号 2026.01★4 「宇宙の運行をつかさどる北極星と南極星…」…発想が素晴らし過ぎる! そして、切なくて愛おしい、不思議な感覚が残る、いつまでも。 |
| 王侃瑜/大恵和実訳「火星の祝融」『SFマガジン』2025年12月号 2026.02★3 人類が深宇宙に飛び立ち不在となった火星で、超級AIは、生命とは何か、自分は生命か、思索する… その結果... |
| 新海誠『小説 すずめの戸締り』(角川文庫、2022)2026.02★3 ジュブナイルSFとして、ストレートな活劇だが、中間あたりからはおとなでも結構引き込まれる展開となる! 映画版は観客動員数1000万人を突破した。筆者は見てないがおそらく映画に向いている内容であろう。 |
| 井上登喜子『オーケストラと日本人』(アルテスパブリッシング、2025) 2026.03☆4 久々に目から鱗。音楽としても、学問的関心からも。 |
| 青山美智子『月の立つ林で』(ポプラ社、2022)2026.04★4相変わらずほのぼのと心が温まる。。ときどき★4.5と思うけど、みんなそうなってしまいそうなので。(ポプラ社、懐かしい!また仕事くださいな⁈) 思い返せば以前には、『木曜日にはココアを』『猫のお告げは樹の下で』『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』も(すべて家内が借りてきたものを勧められてだが)、読んだことがある。 思いもよらぬアイデアに感動‼ (どうしてこれほど次から次へと豊富なひらめきが…) いつの間にかストーリの世界と登場人物の人間関係に入り込んで、虜になり、その世界から覚めたくないと思わされる。 |
| 浅倉秋成『九度目の18歳を迎えた君を』(東京創元社、2019)2026.05★3.5 メインストーリー、SF的アイデアのミステリー手法、(そして個人的にだが、参考としたい「文章表現」)は★4以上と思う。(僕の好きな)SF的アイデア手法というのは、たとえば公開されているが書き出しは、おおまかに、「いつもより遅めの通勤途中、30近くの僕は駅の隣のホームで偶然、高校の同級生・二和美咲の姿を目撃した。他人の空似ではなく、僕が恋をした当時の十八歳のままの彼女を。」とはじまる!! 主人公に関するミステリーは、もう少しどうにかならないものかと…((と感性として思ったのだが、俯瞰すると「年齢を患う」ことをずっと続けてきて、今もその最中にある自分であった))。 主人公をめぐる人々、先輩や教頭先生は素敵です。読み始めたら休止出来ない、特に中盤、引き込まれるストーリーが続く。「青春のまばゆさと、時の流れに取り残された心の影が静かに交錯する物語…」(Posted by ブクログ20251212) 「年齢は何よりも優先的に物事の決定権を持つ」とは、若くても、年配でも、残念ながら納得せざるを得ない。しかし、そこからだな、人生の勝負は。。 |
| 矢野アロウ「マイボディ・オン・ザ・ムーン」『SFマガジン』2026年4月号 2026.05 原稿用紙2000枚のうち冒頭400枚先行掲載 もちろんその後も是非読みたいと思わせる、他に類を見ないミステリー~(図書館で借りられるようになったら、しかしそのような書物のリストは膨大である) 第11回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞第一作でこんな素晴らしい大作が、と批評家からの評判が高い。3重、4重のストーリーが重なるのはありがち。それが悪いわけではない。 |
| 草上仁「月食」『SFマガジン』2026年4月号 2026.05 「月の満ち欠けが自動化されてから、僕たちの仕事は、劇的につまらなくなった。」そうきたか、思いがけない発想! わくわく(?)するストーリーの連続、だし、さすがのストーリーテラー草上仁の表現力。とても楽しいです! |
| 恩田陸『ネバーランド』(集英社、2003、29刷!2019。[2000年刊]) 2026.05 著者あとがき「今の私にはもう書けない、とてもほろ苦い小説だった。」 吉田伸子解説では、ネバーランドは、「子供が永遠に子供でいられる場所」であり、かつ「どこにもない場所」である。 |
| 小野寺史宣『その愛の程度』(講談社文庫、2019、2刷2020.4.20)(2015.6単行本) 2026.07.21★3~3.5 暗転の七月、退転の八月、横転の九月、空転の十月、好転の十一月、急転の十二月へと転がり続ける、いつもの、さすがの文章力。 文章表現を参考にしたいと思って最初は丁寧に読む。でも想定外の展開に引き込まれてしまう。何か大事件が起こるわけでもないのだが、ちょっとした大事件のはずだ、本人にとっては。 主人公はそれほど動揺せずゆったり過ごしているので(不器用なのか)、読者も安心して?読み進める。それほど悪いことにはならない(ような気にさせる)、不思議と。 「綺麗な終わり方」さんの感想がうまく集約している、その感覚と表現力にも脱帽!→「わたしも恋したくなる程、優しく素敵な物語でした。…年上の妻の逞しさ、したたかさは圧巻。 会社の後輩くんの盲目の恋の勝利には、驚く。」 |
| 野崎まど『舞面真面とお面の女』(KADOKAWA メディアワークス文庫、加筆修正新装版2019.9.25。 旧版2010.4)2026.0725★3.5 上質の、軽いノリの楽しく引き込まれるミステリー、か? 「面を解け」しからば「よきものが待っている」との文言の、真の意味(裏の意味?)は実は個人的なものだった?... |
| 椎名誠『超巨大歩行機ゴリアテ』(集英社、2026.2.10)2026.8.03★3 もう図書館の「返却された本」コーナーにあった!から、忙しいのに、つい借りた💦 SFマガジンでの宣伝での、表紙のゴリアテの大きさとかわいらしさと、超巨大歩行機!との言葉に惹かれて。 著者はなんと言葉(SF調の新造語のセンスにわくわくさせられる⁈)が超豊富なのか! 筆者も参考としたいか、したくないか(←登場人物の口真似ですが、気に入りました!)。参考にしたいがどうもならないか。 |
| 道程 (高村光太郎)1914年3月に雑誌『美の廃墟』へ掲載の初出版 |
| 初恋 (島崎藤村) |
| Write My Name おなまえかいて (ゼイナ・アッザーム:原口昇平訳) |
| 私と小鳥と鈴と(金子みすゞ) |
私と小鳥と鈴と
わたしが両手をひろげても
お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥は 私のように
地面を速く走れない
私が 体をゆすっても
きれいな音はでないけど
あの鳴る鈴は 私のように
たくさんな唄は知らないよ
鈴と、小鳥と、それから 私、
みんなちがって、みんないい
金子みすゞ
初恋
まだあげ初(そ)めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛(はなぐし)の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅(うすくれなゐ)の秋の実みに
人こひ初(そ)めしはじめなり
わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃(さかづき)を
君が情(なさけ)に酌くみしかな
林檎畑の樹(こ)の下に
おのづからなる細道は
誰(た)が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ
島崎藤村

・初恋の人と結婚できる確率:約1%
・女性の告白が成功する確率:約70%
・男性の告白が成功する確率:約10%
・片思いが実る確率:約30%
・本命同士で両思いになる確率:約0.25%
・デキ婚の確率:約18%
・両思いでも付き合う前に終わる確率:約20%
・女性で生涯独身になる確率:約10%
by erika Lenai > 恋愛 2025/10/17
樹下の二人
――みちのくの安達が原の二本松松の根かたに人立てる見ゆ――
あれが阿多多羅山、
あの光るのが阿武隈川。
かうやつて言葉すくなに坐つてゐると、
うつとりねむるやうな頭の中に、
ただ遠い世の松風ばかりが薄みどりに吹き渡ります。
この大きな冬のはじめの野山の中に、
あなたと二人静かに燃えて手を組んでゐるよろこびを、
下を見てゐるあの白い雲にかくすのは止しませう。
あなたは不思議な仙丹を魂の壺にくゆらせて、
ああ、何といふ幽妙な愛の海ぞこに人を誘ふことか、
ふたり一緒に歩いた十年の季節の展望は、
ただあなたの中に女人の無限を見せるばかり。
無限の境に烟るものこそ、
こんなにも情意に悩む私を清めてくれ、
こんなにも苦渋を身に負ふ私に爽かな若さの泉を注いでくれる、
むしろ魔もののやうに捉へがたい
妙に変幻するものですね。
あれが阿多多羅山、
あの光るのが阿武隈川。
ここはあなたの生れたふるさと、
あの小さな白壁の点点があなたのうちの酒庫。
それでは足をのびのびと投げ出して、
このがらんと晴れ渡つた北国の木の香に満ちた空気を吸はう。
あなたそのもののやうなこのひいやりと快い、
すんなりと弾力ある雰囲気に肌を洗はう。
私は又あした遠く去る、
あの無頼の都、混沌たる愛憎の渦の中へ、
私の恐れる、しかも執着深いあの人間喜劇のただ中へ。
ここはあなたの生れたふるさと、
この不思議な別箇の肉身を生んだ天地。
まだ松風が吹いてゐます、
もう一度この冬のはじめの物寂しいパノラマの地理を教へて下さい。
あれが阿多多羅山、
あの光るのが阿武隈川。
高村光太郎 「樹下の二人」(詩集『智恵子抄』より)

Write My Name
おなまえかいて (ゼイナ・アッザーム:原口昇平訳)
あしに おなまえかいて、ママ
くろいゆせいの マーカーペンで
ぬれても にじまず
ねつでも とけない
インクでね
あしに おなまえかいて、ママ
ふといせんで はっきりね
ママおとくいの はなもじにして
そしたら ねるまえ
ママのじをみて おちつけるでしょ
あしに おなまえかいて、ママ
きょうだいたちの あしにもね
そしたらみんな いっしょでしょ
そしたらみんな あたしたち
ママのこだって わかってもらえる
あしに おなまえかいて、ママ
ママのあしにも
ママのとパパの おなまえかいて
そしたらみんな あたしたち
かぞくだったって おもいだしてもらえる
あしに おなまえかいて、ママ
すうじはぜったい かかないで
うまれたひや じゅうしょなんて いい
あたしはばんごうになりたくない
あたし かずじゃない おなまえがあるの
あしに おなまえかいて、ママ
ばくだんが うちに おちてきて
たてものがくずれて からだじゅう ほねがくだけても
あたしたちのこと あしがしょうげんしてくれる
にげばなんて どこにもなかったって
『現代詩手帖』5月号、パレスチナ詩アンソロジーより
灘中学校2026年1月の入試問題として掲載。

『道程』
作:高村光太郎
どこかに通じている大道(だいどう)を
僕は歩いているのじゃない
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
道は僕のふみしだいて来た足あとだ
だから
道の最端にいつでも僕は立っている
何という曲がりくねり
迷い まよった道だろう
自堕落(じだらく)に消え 滅びかけたあの道
絶望に閉じ込められたあの道
幼い苦悩に もみつぶされたあの道
ふり返ってみると
自分の道は 戦慄(せんりつ)に値する
支離滅裂な
また むざんなこの光景を見て
誰がこれを
生命(いのち)の道と信ずるだろう
それだのに
やっぱり これが生命(いのち)に導く道だった
そして僕は ここまで来てしまった
このさんたんたる自分の道を見て
僕は 自然の広大ないつくしみに涙を流すのだ
あのやくざに見えた道の中から
生命(いのち)の意味を はっきりと
見せてくれたのは自然だ
僕をひき廻(まわ)しては 目をはじき
もう此処(ここ)と思うところで
さめよ、さめよと叫んだのは自然だ
これこそ厳格な父の愛だ
子供になり切ったありがたさを
僕はしみじみと思った
どんな時にも 自然の手を離さなかった僕は
とうとう自分をつかまえたのだ
丁度そのとき 事態は一変した
にわかに眼前にあるものは 光を放射し
空も地面も 沸く(わく)様に動き出した
そのまに
自然は微笑をのこして 僕の手から
永遠の地平線へ姿をかくした
そしてその気魄(きはく)が 宇宙に充ちみちた
驚いている僕の魂は
いきなり「歩け」という声につらぬかれた
僕は 武者ぶるいをした
僕は 子供の使命を全身に感じた
子供の使命!
僕の肩は重くなった
そして 僕はもう たよる手が無くなった
無意識に たよっていた手が無くなった
ただ この宇宙に充ちている父を信じて
自分の全身をなげうつのだ
僕は はじめ一歩も歩けない事を経験した
かなり長い間
冷たい油の汗を流しながら
一つところに立ちつくして居た
僕は 心を集めて父の胸にふれた
すると
僕の足は ひとりでに動き出した
不思議に僕は ある自憑(じひょう)の境を得た
僕は どう行こうとも思わない
どの道をとろうとも思わない
僕の前には広漠(こうばく)とした
岩疊(がんじょう)な一面の風景がひろがっている
その間に花が咲き 水が流れている
石があり 絶壁がある
それがみないきいきとしている
僕はただ あの不思議な自憑(じひょう)の
督促(とくそく)のままに歩いてゆく
しかし 四方は気味の悪いほど静かだ
恐ろしい世界の果てへ 行ってしまうのか
と思うときもある
寂しさは つんぼのように苦しいものだ
僕は その時また父にいのる
父はその風景の間に わずかながら勇ましく
同じ方へ歩いてゆく人間を 僕に見せてくれる
同属を喜ぶ人間の性に 僕はふるえ立つ
声をあげて祝福を伝える
そして あの永遠の地平線を前にして
胸のすくほど深い呼吸をするのだ
僕の眼が開けるに従って
四方の風景は その部分を明らかに僕に示す
生育のいい草の陰に 小さい人間の
うじゃうじゃ はいまわって居るのもみえる
彼等も僕も
大きな人類というものの一部分だ
しかし人類は 無駄なものを棄て(すて)
腐らしても惜しまない
人間は 鮭の卵だ
千萬人の中で百人も残れば
人類は永遠に絶えやしない
棄て腐らすのを見越して
自然は人類のため 人間を沢山つくるのだ
腐るものは腐れ
自然に背いたものは みな腐る
僕はいまのところ 彼等にかまっていられない
もっと この風景に養(やしな)われ
育(はぐく)まれて
自分を自分らしく 伸ばさねばならぬ
子供は 父のいつくしみに報いた気を
燃やしているのだ
ああ
人類の道程は遠い
そしてその大道はない
自然の子供等が 全身の力で拓(ひら)いて
行かねばならないのだ
歩け、歩け
どんなものが出てきても 乗り越して歩け
この光り輝やく風景の中に 踏み込んでゆけ
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
ああ、父よ
僕を一人立ちさせた父よ
僕から目を離さないで守る事をせよ
常に父の気魄を僕に充たせよ
この遠い道程のため
1914年3月に雑誌『美の廃墟』へ掲載の初出版は102行
(僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
ああ、自然よ
父よ
僕を一人立ちにさせた廣大な父よ
僕から目を離さないで守る事をせよ
常に父の氣魄を僕に充たせよ
この遠い道程のため
この遠い道程のため)
We’ve worked with some of the best companies.
わたしが両手をひろげても
お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥は 私のように
地面を速く走れない
私が 体をゆすっても
きれいな音はでないけど
あの鳴る鈴は 私のように
たくさんな唄は知らないよ
鈴と、小鳥と、それから 私、
みんなちがって、みんないい

